御挨拶


濱崎雄平

 医師を育て,高次の医療サービスを地域に提供することを目的として,1978年に単科の佐賀医科大学として発足した医学部とその附属病院は,発足以来すでに4半世紀以上経過し,多くの医学生・医師の卒前・卒後教育の研修施設として、また附属病院は佐賀県唯一の大学病院として佐賀県の地域医療の根幹を支えてきました.2003年10月には佐賀大学と統合し,佐賀大学医学部および附属病院と名称こそ変わりましたが,“良医を育てる”という創立の理念は変わりません 。
我が国の小児人口の低落傾向は歯止めがかからず,国が大きく政策の転換をしないかぎりこの低落傾向が大きく上向くことは期待出来ません.しかし,その様な状況の中でも我々小児科医が現在できること,しなければならないことは数多くあります.この少ない大事なこども達を胎児の時から産科医と協力してみまもり,出生後は行政,教育機関と共に協力して心身共に健康に育てあげることはそのひとつです.社会問題でもある児童虐待、いじめ、不登校の解決、疾病を未然に防ぐための予防接種や乳幼児健診等の小児保健の推進、小児期の生活習慣が増悪因子となっている高血圧、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病予防の確立、夜間の診療体制が問われている小児救急医療制度の改革、乳幼児・未熟児医療の推進,先天性奇形や障害を持つこども達のQOL向上の問題等の多くの課題改善へむけて,こどもの立場に立って物事を考え,こどもの代弁者として行動をする小児科医が果たすべき役割は大きなものがあると考えています.
佐賀大学医学部小児科学講座は、こどものこころやからだの病気を治療することができる高い技量と知識を備えた小児科医の育成を第一に目指していますが,医療技術のみならず、日本や世界の小児医療が抱える上記の課題に対して,包括的に考え取り組むことができる見識を持った人材の育成を目標としています.また,日常診療を大事にし,日々,診療と臨床に立脚したクリニカル・リサーチの推進を通じて社会に貢献できるように努力したいと考えています.

プロフィール
1974年3月
九州大学医学部卒業
1974年4月-1979年8月
九州大学医学部附属病院小児科
1979年9月-1983年11月
テキサス大学呼吸器科、オクラホマ大学呼吸器科、ケンタッキー大学薬学部
1984年1月-1984年3月
九州大学医学部附属病院小児科
1984年4月-1996年3月
佐賀医科大学小児科講師
(1990-1991:1年間NIEHSの客員研究員)
1996年4月-2000年11月
佐賀医科大学小児科学助教授
2000年12月-現在
佐賀医科大学小児科学教授
(2003.10より佐賀大学医学部)

佐賀大学医学部附属病院 小児科