小児科ブログ

第27回日本小児心電学会報告(広島)

師走の候、寒さも本格的になったかと思いきや暖かい日があり、寒暖差が激しい日が続いています。

 

今回は12月8-9日に広島で開催されました日本小児心電学会の報告です。日本小児心電学会とは小児の不整脈や

心電学について学ぶ学会です。「小児心電学はおもしろい」をテーマに広島で開催された学会に参加してきました。

 

 広島は中学生の時の修学旅行で訪れて以来(西医体で立ち寄ることはあっても宿泊はしてませんでした)、30年ぶりの滞在となりました。7日(木)の仕事を終え、新鳥栖へ向かい新幹線に乗り、就学旅行当時の記憶を思いだす間もなく1時間ちょっとで到着。30年前は3時間だったことを考えると隔世の感があります。その後遅めの夕食を終え、駅近くのホテルへと向かい学会に備えました。

 

 翌日は早く目覚め、外は良く晴れており会場の国際会議場(平和公園そば)まで2㎞ほど歩いていくことに。

当日はずいぶん冷え込み、吐く息は白くありましたがその分空気は澄み、清々しい朝を過ごすことができました。途中で広島城へ立ち寄り、城内を気の向くまま歩くと護国神社につき、そこでは凛々しい狛犬の姿を見ることができました。広島城から川を下っていき、目的地の平和記念公園へ。園内の原爆ドームから当時の様子を

うかがい知り、慰霊碑に手を合わせて会場へと入りました。

 

 今回、学会長は東京女子医科大学 豊原啓子先生がお務めになられました。本学会は毎年興味深い演題が集まりますが、会長のお力添えもあり今年は国立循環器病センターや東京女子医科大学の先生方による講演が多く大変豪華な内容でした。当科からは土井先生が心室頻拍の症例の経過を発表しました。

 

 心電学を学ぶことは楽しくあっという間に2日が経ち、大変有意義な時間を過ごしました。

 

 会場で豊原会長より「平和祈念資料館にぜひ足を運んでください」とお言葉をいただき、会終了後に資料館へと向かいました。数多くの資料から当時の様子、そして原爆を投下する過程や時代背景、その考えられないような無慈悲な破壊力、それに伴う甚大なる被害を改めて知ることになりました。世界の各地で起こる紛争、そして昨今の情勢から私たちは何を学ぶのか、困難に直面する子どもたちに医療者として何ができるのか、未来の子ども達に何を残していくのか考えさせられた学会でした。

 

 最後に、帰る途中宮島に足を運び少しの時間を過ごしました。荘厳な朱色をした厳島神社に圧倒され、紅葉谷公園へと足を運び(ほぼ落葉していたことは残念でしたが)、夕暮れの大鳥居・瀬戸内の夕日に染まる穏やかな海を眺めながら広島を後にしました。

                                        (小児科 熊本 崇)

 

 

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